Nospare

Bayesian
Statistics
Summer
Program

Nospareベイズ統計サマープログラムはベイズ統計の基礎から高度なモデリングと実装まで一貫して学べるプログラムです。
この夏、一流の講師陣による13の講義でベイズ統計モデリングをマスターしませんか。

この夏、不確実性をあなたの味方に

現代のビジネスや研究において、データに基づいた意思決定は不可欠です。しかし、「この予測は本当に正しいのか?」「不確実性をどう説明すれば良いのか?」といった疑問に直面することはありませんか? 多くのデータサイエンティストや分析担当者が、頻度論的統計手法や既存の機械学習モデルだけでは対応しきれない、より根拠のある確率的知見不確実性を考慮したインサイトの導出に課題を感じています。

当プログラムは、あなたが抱える具体的な課題に、ベイズ推論という強力なツールで応えます。

このような方におすすめ

当プログラムは、データ分析の実務経験があり、さらに深い知見と応用力を身につけたいと考えているデータサイエンス専門家の方々に最適です。もちろん、ベイズ統計をこれから学び始める初心者の方にも、基礎から応用まで体系的に習得できるカリキュラムをご用意しています。

13の講座。約30時間の学習。

※ 講師のスケジュールの都合上、講座の開催日が前後する場合がございます。
‍※ 全講座見逃し配信付き & 講義資料・演習資料共有ダウンロード可でございます。

二項ベータモデル

講師:入江 薫
講義形式:EDRIGHT オンデマンド配信

本講座では『標準 ベイズ統計学 1章』で紹介されている内容に加え、ワークショップ形式で実際の例題・演習を交えながらベイズ統計学の導入を学びます。まず、条件付き確率の計算方法としてのベイズ・ルールを復習するとともに、ベイズ分析の中心となる事前分布・事後分布の考え方を説明します。次に、計数データに対して用いられる二項・ベータモデルのベイズ分析を紹介します。感染症の調査と市中感染の分析を具体例として、二項・ベータモデルによる分析がどのような結論を下すかについて検討します。

受講

ベイズ統計の数学的な概念とその応用

講師:菅澤 翔之助
講義形式:EDRIGHT オンデマンド配信

本講座では『標準 ベイズ統計学』2, 3章で紹介されている内容に加え、ワークショップ形式で実際の例題・演習を考えながらベイズ統計で用いる数学的な概念について学びます。独立性や確率(密度)関数などの基本的な確率統計の内容に加えて、信念関数や交換可能性など、ベイズ推測において必要不可欠な概念について、例を交えながら解説します。また、ポアソン分布に基づくベイズ推測の方法について紹介し、具体的な適用例を使って解説します。

受講

モンテカルロ近似とベイズ推測での利用

講師:橋本 真太郎
講義形式:EDRIGHT オンデマンド配信

本講座では『標準 ベイズ統計学』で紹介されている内容に加え、ワークショップ形式で実際の例題・演習を交えながら、モンテカルロ近似の考え方とその方法を説明します。ポアソン分布に従うと想定される実データを用いて、事後分布の種々の要約統計量のモンテカルロ近似の方法と実装について学びます。また、モンテカルロ近似を用いることによる、予測の観点からのモデルチェックの方法についても紹介します。※ マルコフ連鎖モンテカルロ法については扱いません。

受講

正規分布の性質

講師:入江 薫
講義形式:EDRIGHTオンデマンド配信

階層モデルなどの進んだベイズ統計学のモデルを扱うための準備として、正規分布の性質について解説します。
特に、正規分布の平均・分散パラメータの事前分布として用いられる、正規-逆ガンマ分布と、独立な正規分布・ガンマ分布について検討します。前者については共役な事前分布であり、事後分布が解析的に導出できることを示し、その性質を論じます。後者については事後分布が複雑になり、事後推測を解析的に行うことはできないが、条件付き事後分布は計算可能であることを示し、ギブス・サンプラーの導入とします。

受講

ギブスサンプラーの性質

講師:橋本 真太郎
‍開催日時:2025年8月28日 18:00 - 20:00

多次元の事後分布からサンプリングを行う方法としてギブス・サンプラーがあります。これはマルコフ連鎖モンテカルロ法の一種で、完全条件付き分布からのサンプリングが容易である場合に使うことができます。本セミナーでは、ギブス・サンプラーの性質と使用上の注意点について解説したのち、多変量データをモデル化する際に最もよく用いられる多変量正規分布のベイズ分析について扱います。

階層モデルの考え方とその応用

講師:菅澤 翔之助
講義形式:ライブウェビナー(見逃し配信付き)
開催日時:2025年8年26日 18:00 - 20:00

個人や地域などの情報によってグループの構造を持っているデータに対する効果的なモデリングの枠組みとして階層モデルがあります。本セミナーでは、階層モデルの根本的な考え方を導入し、正規分布に基づいた階層モデルである階層正規モデルに焦点を当て、ギブス・サンプラーを用いた事後分布の導出や結果の解釈、階層モデルの利点について解説します。さらに、具体的なデータ例に対して階層正規モデルを当てはめ、事後分布を用いた多重比較やパラメータ推定について紹介します。

非共役事前分布とメトロポリス・ヘイスティングス

講師:橋本 真太郎
講義形式:ライブウェビナー(見逃し配信付き)
開催日時:2025年8月29日 18:00 - 20:00

共役あるいは準共役な事前な分布を用いた場合、モンテカルロ法やギブス・サンプラーにより事後分布の近似を行うことができます。しかし、共役事前分布が利用できなかったり、共役事前分布のもとでも事後分布が複雑になることは応用上少なくはありません。本セミナーでは、事後分布を近似する汎用的な方法としてメトロポリス・ヘイスティングス法を扱います。アルゴリズムの詳細や利用上の注意点を説明するとともに、ポアソン回帰モデルなどへの適用例についても述べます。

線形回帰分析

講師:菅澤 翔之助
講義形式:ライブウェビナー(見逃し配信付き)
開催日時:2025年9月1日 18:00 - 20:00

連続値のデータに対する代表的な回帰分析の方法として線形回帰モデルがあります。本講座では、線形回帰モデルのベイズ分析について解説します。パラメータに対する事前分布の設定や、事後分布の様々な計算方法について扱い、さらには変数選択や縮小事前分布の話題についても触れます。さらに、グループ構造があるデータ (階層データ) に対して、グループごとに回帰係数が異なる線形回帰モデル (階層線形回帰モデル) について解説します。また、それぞれのモデルに対してRを用いた演習を行い、確実に修得することを目指します。

一般化線形モデル

講師:入江 薫
講義形式:ライブウェビナー(見逃し配信付き)
開催日時:9月11日 18:00 - 20:00

回帰分析の被説明変数が実数値ではなく、二値(バイナリ)データ、計数(カウント)データ、カテゴリカルデータなどとなる場合は一般化線形モデルとして知られています。本セミナーでは、一般化線形モデルのベイズ分析について講義します。具体的には、二値データのモデルとしてプロビット回帰を、計数データのモデルとして階層ポアソン回帰を、カテゴリカルデータのモデルとして順序プロビット回帰を取り上げ、R実習を通じてモデルの性質を学びます。いずれの例も、これまでに学習した階層モデリングおよびMCMC法を駆使して分析を行う好例となっています。また、副読本であるでは扱われていない最近の事項である、特にロジット回帰や負の二項回帰のベイズ分析や、混合データの分析についても手短に触れます。

PythonとJAXによる超高速MCMC

講師:段 暁然
講義形式:ライブウェビナー(見逃し配信付き)
開催日時:2025年9月4日 18:00 - 20:00

この講座では1-9の講座で学習してきたモデルをPythonでフルスクラッチ実装する方法を学びます。JAXは、高速な数値計算と大規模な機械学習のために設計されたPythonのオープンソースライブラリです。NumPy風の構文で書かれたPythonのソースコードをCPU・GPU・AIアクセラレーターへコンパイルする実行時コンパイラや自動微分機能が含まれます。近年は Deep Learning アルゴリズムの実装にも使用されています。JAXの基本からスタートし、普通であれば数分かかるMCMCを数秒に短縮する方法を学びます。

NumPyro入門

講師:段 暁然
講義形式:ライブウェビナー(見逃し配信付き)
開催日時:2025年9月15日 18:00 - 20:00

NumPyroは超高速数値計算ライブラリJAXをバックエンドとする確率的プログラミングライブラリです。PyTorchをベースとした確率的プログラミングライブラリであるPyroの機能と設計思想を受け継ぎつつ、JAXの持つ高速な自動微分とコンパイル機能を活用することで、高性能なベイズ推論を実現します。GPUを活用して推論を加速でき、ニューラルネットをベイズモデルに組み込むこともできます。本講座では確率的機械学習の先進技術を先取りし、NumPyroの基礎構文から階層モデルの構築方法まで一貫して学びます。

大規模保険データの時空間モデリング

講師:小林 弦矢
講義形式:ライブウェビナー(見逃し配信付き)
開催日時:9月22日 18:00 - 20:00

この講座ではこれまで学んだベイズの理論とモデリングを総動員して大規模保険データの時空間モデリングに取り組みます。階層ベイズモデルに基づく分析は、契約者や顧客の行動履歴をもとに、将来のアウトカムの予測や不確実性を評価するために極めて有用な方法の一つです。契約者・消費者の個人レベルや居住地レベルでの情報、および各観測時点に関する情報を適切にモデリングすることで、背後にある構造の把握や将来予測を効果的に行うことが可能になります。

大規模保険データの時空間モデリング NumPyro編

講師:段 暁然
講義形式:ライブウェビナー(見逃し配信付き)
開催日時:9月26日 18:00 - 20:00

大規模なデータに対して柔軟なモデルを適用する場合には、推定の対象となる変数のとても数が多くなり、チューニングが困難になったり単純に計算時間がとても長くなってしまいます。そこで、本セミナーでは階層ベイズモデルの構築と高速な数値計算の両方に焦点を当て、モデリングに必要な様々なコンポネントの紹介と確率的プログラミング言語NumPyroによる実装方法について解説を行い、大規模データに対しても階層モデルに基づいたベイズ分析を効果的に行えるようになることを目指します。

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領収書を希望の方は、下記よりお問い合わせください。なお、学割利用の方への領収書発行はいたしかねますので、予めご了承ください。「ウェビナー名」の欄には「ベイズ統計サマープログラム」と記入してください。

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おすすめの参考書

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標準ベイズ統計学

‍原作:ピーター・D・ホフ
翻訳:入江薫・菅澤翔之助・橋本真太郎
出版:朝倉書店

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ベイズデータ解析 (第3版)

原作:Andrew Gelman, John B. Carlin, Hal S. Stern, David B. Dunson, Aki Vehtari, Donald B. Rubin
翻訳:菅澤翔之助・小林弦矢・川久保友超・栗栖大輔・玉江大将・株式会社Nospare
出版:森北出版